Izumo ancient history studies group
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「」に対する検索結果が683件見つかりました
- 出雲国風土記百景(第8景)
夜の佐太神社 秋鹿郡の神名火山(かんなびやま)は細川家本のテキストでは「郡家の東北九里卌歩、高さ卌丈周り四里」(391)となる。秋鹿郡の山は東からかかれるので、最初にかかれる神名火山は郡のもっとも東にあって、足日山(高さ170丈)よりだいぶん小さい山と認識されている(なお、『風土記』にはカンナビが山の最初にかかれるといったルールはない)。 古代の秋鹿-島根郡堺の位置ははっきりしないが、佐太神社の前の講武川は島根郡の多久川と見られるので、佐太神社前あたりに郡堺があった。 以上のように考えると、『風土記』は佐太神社の背後、標高98mの三笠山、あるいはさらに西側の標高171.6m地点(山名不明)あたりではなかったかと思われる。 下の写真は三笠山を南側の現在の下佐陀町などから撮影したもの。きれいな側面二等辺三角形の山容がうかがえる。 (2021年1月撮影) ※毎週土曜日に更新中。 ・写真は加工されており、資料的価値ありません。写真としてお楽しみください。 ・本文中のアラビア数字は沖森卓也・佐藤信・矢嶋泉編『風土記』山川出版の行数です。 ・解説は撮影者によるもので、出雲古代史研究会の公式見解ではありません。 ・写真の無断転用はお断りします。
- 出雲国風土記百景(第7景)
雲の立ち上る朝日山 松江市玉湯町布志名(ふじな)から見た朝日山。出雲の国名にふさわしい雲の立ち上る姿を宍道湖の対岸から捉えた。 さて、この山は秋鹿郡域では最も標高の高い山(344m)で、よく目立つ。 『風土記』秋鹿郡には5つの山野の記載があり(391~399)、方位里程から見ると、東から順に記され、神名火山・足日山・安心高野・都勢野・今山となる。 問題はその高さであるが、最古の写本である細川家本では最も高いのは安心高野の180丈、続いて足日山170丈で、神名火山は40丈の低い山である。これに対し、いわゆる補訂本系写本、岸崎時照の記した『風土記抄』の採用する本文は、神名火山が230丈とされており、一番高いことになる。 日本古典文学大系の『風土記』などはこの『風土記抄』の高さを採用しこの朝日山を神名火山とするが、郡家からの方位(東北)から見てもこの山を神名火山とするのは困難で、名前からも足日山(あしひやま)とみるべきであろう。 さて、岸崎時照は『風土記抄』でどのように理解しているかというと、朝日山は足日山であるとしている。実際の地理に詳しい岸崎は、自分が記した本文に基づけば朝日山は神名火山としたいとこであるが、そうしていない。 おそらく、岸崎は自分が採用した本文の神名火山の高さ230丈は誤りである、と考えていたと推測される。現在、補訂本系風土記本文は岸崎の記した『風土記抄』が最も古いのであるが、そのテキストの元がどこにあるのかを考えさせる事例である。 (2017年6月7日撮影) ※毎週土曜日に更新中。 ・写真は加工されており、資料的価値ありません。写真としてお楽しみください。 ・本文中のアラビア数字は沖森卓也・佐藤信・矢嶋泉編『風土記』山川出版の行数です。 ・解説は撮影者によるもので、出雲古代史研究会の公式見解ではありません。 ・写真の無断転用はお断りします。
- 日本史研究会 古代史部会 2022-01
#日本史研究会(#京都)は、日本最大手の学会の一つです。このたび次のとおり部会をひらくことになりました。ご多用の折かと存じますが、ぜひご参加くださいませ。 →日本史研究会について →会誌『日本史研究』 日本史研究会 古代史部会 日 時:2022年1月24日(月)18:30~21:00 参 加:オンライン/無料/一般来聴歓迎 申込み:古代史部会 nihonshiken.kodai(★→@) gmail.com[1/23 日まで] ご氏名(必須)・ご所属(任意) 報 告:櫻井智「仮)9世紀における日唐朝賀儀礼の動向-仁明朝の位置づけをめぐって」 その他:オンライン飲み会あります
- 公開シンポジウム「総合知創出に向けた人文・社会科学のデジタル研究基盤構築の現在」
日本学術会議は、日本の科学者をまとめ、内外に代表する機関です。 このたび、第6期科学技術・イノベーション基本計画にある総合知づくりための人文・社会科学における研究データの構築について公開シンポジウムをひらくことになりました。ご多用の折かと存じますが、どなたでも参加できますので、なにとぞよろしくお願いいたします。 →日本学術会議について →第6期科学技術・イノベーション基本計画について(令和3 | 2021年3月26日閣議決定) 日本学術会議 公開シンポジウム 総合知創出に向けた 人文・社会科学のデジタル研究基盤構築の現在 日 時:2022年1月22日(土)13:30〜18:30 参 加:無料/オンライン/事前申込み/先着100名 報 告
- 歴研例会 2022-01
#歴史学研究会(#東京)は、最大手の学会の一つです。このたび次のとおり1月例会(新年会)をひらくことになりました。ご多用の折かと存じますが、これから歴史学を学びたい方もぜひご参加くださいませ。 →歴史学研究会について →会誌『歴史学研究』 歴史学研究会 日本古代史部会 2022年1月例会(新年会) 日 時:2022年1月30日(日)15:00~17:45(14:45より開場) 参 加:無料/事前申込み[1/28 金まで]/先着順/学部生も大歓迎 その他:リモート飲み会もあります 報 告:佐々木恵介(聖心女子大学 教授) 「摂関期における政務決裁の方式について」
- おうちだにアカデミー2022-8
#鳥取市歴史博物館やまびこ館(#鳥取県鳥取市)は、最新の鳥取の歴史をご紹介する無料講座「おうちだにアカデミー」をひらいています。このたび次のとおり古代の女官についてお話することになりました。 COVID-19(新型コロナウイルス感染症)が急速に拡大しております。マスク・手洗いなどの感染予防と最新の情報のご確認をなにとぞよろしくお願いします。 →鳥取市 新型コロナウイルス感染症関連情報 →鳥取県 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)特設サイト おうちだにアカデミー8 仮)古代の女官と伊福吉部徳足比賣 日 時:2022(令和4)年1月22日(土)14:00~15:00 会 場:鳥取市歴史博物館やまびこ館 地下まなびのひろば( 鳥取県鳥取市上町88) →交通アクセスのページ 参 加:無料/事前申込み/定員20名 2022/01/22(土) 内容:「(仮)古代の女官と伊福吉部徳足比賣」 講師:鎌澤圭伸(因幡万葉歴史館 学芸員) 2022/02/26(土) 内容:「100年前の鳥取 大正11年(1922)の出来事」 講師:横山展宏(当館学芸員) 《参 考》 鳥取文化財ナビ > 伊福吉部徳足比売墓跡伊福吉部徳足比売(いふきべのとこたりひめ)墓跡 伊集院葉子『古代の女性官僚』吉川弘文館、2014年、本体1800円 国立歴史民俗博物館 監修/「性差の日本史」展示プロジェクト 編『新書版 性差の日本史』集英社、2021年、税込み924円[デジタル版もあり]
- おうちだにアカデミー2021-3
直前のご案内を申し訳ございません。#鳥取市歴史博物館やまびこ館(#鳥取県鳥取市)は、2021年4月3日(土)にリニューアルオープンし、常設展示も新しくなりました。 次のようなイベントも行っているところです。次回は古代交通研究会大会で報告された、坂本嘉和さんが古代山陰道についてお話します。マスクの着用など感染防止をとったうえでぜひご参加くださいますよう、なにとぞよろしくお願い申し上げます。 →ブログやまびこのわ 2021年1月29日更新 今年度の開館は明後日(R3.1/31)まで →鳥取県 > 県の組織と仕事 > 地域づくり推進部 > 埋蔵文化財センター > 発掘調査情報 おうちだにアカデミー3 仮)古代山陰道について 日 時:2021年7月18日(日)14:00~15:00 会 場:鳥取市歴史博物館やまびこ館 地下まなびのひろば(鳥取県鳥取市上町88) →交通アクセスのページ 参 加:無料/予約制/20名 2021/05/23(日) 内容:「鳥取藩主池田家墓所のなりたち」 講師:伊藤康晴(当館学芸員) 2021/06/27(日) 内容:「あおや郷土館発 因州・鳥取の角力取(すもうとり)~力士塚調査より~」 講師:奥村寧子(あおや郷土館学芸員) 2021/07/18(日) 内容:「仮)古代山陰道について」 講師:坂本嘉和(鳥取県埋蔵文化財センター文化財主事) 2021/08/08(日) 内容:「鳥取のお宝おひろめ展 記念講演会 大御堂廃寺跡とその出土遺物について」 講師:小田芳弘(倉吉市教育委員会文化財課) 2021/09/25(土) 内容:「鎌倉時代の因幡」 講師:石井伸宏(当館学芸員) 2021/10/30(土) 内容:「吉川元長と経家」 講師:原田史子(吉川史料館学芸員) 2021/11/27(土) 内容:「「寛永年中御国替已来の御大変」-源五郎事件にみる江戸時代の政治と社会」 講師:千葉拓真(当館学芸員) 2021/12/25(土) 内容:「仮)鳥取の文化財」 講師:横山聖 (鳥取市埋蔵文化財センター調査員) 2022/01/22(土) 内容:「仮)古代の女官と伊福吉部徳足比賣」 講師:鎌澤圭伸(因幡万葉歴史館学芸員) 2022/02/26(土) 内容:「100年前の鳥取 大正11年(1922)の出来事」 講師:横山展宏(当館学芸員)
- 災害文化と地域社会形成史14
#岡山大学文明動態学研究センター(#岡山県岡山市)は、次のとおりオンライン研究会をひらくことになりました。今回は古代の飢饉と疫病についての報告もあります。ご関心がある方はぜひご参加くださいませ。 →文明動態学研究センターについて(岡山大学 大学院社会文化科学研究科) →メンバーについて オンライン研究会 第14回 災害文化と地域社会形成史 日 時:2022年1月22日(土)13:30~17:30 申込み:無料/事前申込み[1/21 金まで] 報 告:①寺内 浩(愛媛大学) 「古代の飢饉・疫病と地域社会」 ②中川未来(愛媛大学) 「近代の疫病と四国遍路」 《参考》 山陰歴史資料ネットワーク(山陰歴史ネット) 岡山史料ネット 歴史資料ネットワーク(史料ネット)
- 出雲国風土記百景(第6景)
第6景 来待川河口夕照(2016年ごろ撮影) 意宇(おう)郡の河川(山川195)にみえる「来待川」は現在の来待(きまち)川とみてよいだろう。 現在の河口付近の河道は直線的で、これは文政4年「出雲国十郡絵図」(島根県立図書館)まで遡る。 ただし東来待・西来待の字堺は現河道から離れたところで蛇行しており、そこに「古川」地名がみられることから、時期不詳だが現在よりも西で宍道湖にそそぐ旧河道が確認できる(宍道町教育委員会1995『宍道町歴史資料集 地名編』)。 また航空写真(USA R514-4)や、松江藩の治水資料『土工記』(『松江市史 史料編5近世Ⅰ』)には山王横土手と呼ばれる現河道に沿わない土手もみえる。 古代においては直線的山陰道が東西に走っており、長さ8丈の来待橋(山川979)や道標的施設である立石も確認されている。山陰道敷設に合わせどの程度河道が固定されていたのか、気になる場所である。 ※毎週土曜日に更新中。 ・写真は加工されており、資料的価値ありません。写真としてお楽しみください。 ・解説は撮影者によるもので、出雲古代史研究会の公式見解ではありません。 ・写真の無断転用はお断りします。
- ブログ掲載ご案内2022-01-01
本年中も、#出雲古代史研究会 のサイト・ブログをご覧下さり、誠にありがとうございます。出雲古代史研究会は、2021年より #古代出雲 と歴史学の魅力をお伝えするために、いずもけんブログにて会員コラムをはじめました。 [2021/10/01 金~毎月1日] 菊地照夫「#私の出雲古代史研究」 [2021/12/04 土~毎週土曜] 平石 充「#出雲国風土記百景」 年明けの2022年1月1日(土)のいずもけんブログは、お正月にふさわしく、連載中の会員コラムを2本とも一挙に掲載する豪華じたてです。出雲古代史研究会は、皆さまとご一緒に歴史学をつくりたく、来年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)が一日も早く収束し、来年が皆さまにとってよいお年となりますように。
- 出雲国風土記百景(第4景)
第4景 独居鵠 第4景 独居鵠 (2021年9月19日 安来市 赤江町にて撮影) 山陰の冬の風物詩、ハクチョウ。島根県の鳥でもある(余談だが、かつてはオオハクチョウで2000年からハクチョウに変更されている)。 写真は9月19日撮影で、まだハクチョウの飛来前である。???だが、写っているのはいわゆる渡りをしなくなった怠けたハクチョウで、今は実は結構いる。…大きいので近寄ると結構怖い。 さて、古代出雲のハクチョウ(古語は鵠(くぐい))というと、ホムチワケ伝承で言葉の話せない皇子ホムチワケが発語するきっかけとなった鵠が有名である。 この鵠は『新撰姓氏録』右京神別鳥取造では、鳥取連の祖天湯河桁(あめのゆかわたな)が出雲国宇夜江(現在の出雲市斐川町宇屋谷)で捕獲したと伝承されている。 では、『風土記』にこの伝承が見えるかというと、宇夜の地名はあるが説話は記されていない。また、中世以降、求院(ぐい)の地名が確認できる。 ただし、『風土記』の鵠の記載箇所を見ると、出雲郡では山野に記されている(山川592)。『風土記』で山野に記載されている鳥は原則渡りをしない留鳥であり、鴨や鴛鴦のような移動する鳥は池や入海に記される。島根郡には白鵠がみえるが、入海に「秋になるといる」とされる(山川419)。 出雲郡の鵠はこれらの『風土記』記載の原則から外れており、年中いることになっているのである。 出雲郡に居住した鳥取部による飼育を想定すべきであろう。(平石 充) 鳥小屋を想起させる 鳥屋社(風土記社)の社叢(2019年7月20日 出雲市斐川町にて撮影) ・写真は加工されており、資料的価値ありません。写真としてお楽しみください。 ・解説は撮影者によるもので、出雲古代史研究会の公式見解ではありません。 ・解説中の(山川○○)は、『出雲国風土記』(沖森卓也・佐藤信・矢嶋泉編 山川出版2005)の登場行数です。 ・写真の無断転用はお断りします。
- 出雲国風土記百景(第2景)
初夏の客の森 初夏の客の森(2017年6月8日撮影) 松江市東出雲町の客の森。『出雲国風土記』意宇郡の意宇社(おうのもり)の推定地の一つである。 近世の地誌である『雲陽誌』意宇郡竹矢に「客明神 民家の南八町去りて田中に松を神木と称す」とみえるもの(なお、『雲陽誌』は風土記掲載地について記すことが多いが、意宇社についてはどこにも比定していない)。 明治32年の5万分の一地形図では田中の一点だけの広葉樹の記号として示され、そのころから現在同様の景観であったようだ。 現在は水田中であるが、埋没した意宇川旧河道のすぐ南に位置する。この河道は5世紀ごろにさらに南に付け替えられ、平野の開発が進んだ(池淵俊一2017「古墳時代の出雲とヤマト」『古代出雲ゼミナールⅣ』島根県教育員会)。仮に古くからあったとすれば河辺の森でもあった。 古墳時代の意宇平野の開発に伴う祭祀場の可能性は十分ある。(平石 充) ※毎週土曜日に更新 ・写真は加工されており、資料的価値ありません。写真としてお楽しみください。 ・解説は撮影者によるもので、出雲古代史研究会の公式見解ではありません。 ・写真の無断転用はお断りします。
- 出雲国風土記百景(第1景)
火神岳あるいは大神岳 宍道湖の北岸から望む朝焼けの中の伯耆大山(ほうきだいせん)。 大山は『出雲国風土記』の国引き神話に「伯耆国火神岳」(山川73)としてみえる。この山の初見記事だが、『続日本後紀』承和4年に大山神、『延喜式』神名下伯耆国会見郡には大神山神社が見え、以後はこの山は大山と呼ばれている。 主要『風土記』写本はすべて「火神岳」だが、「火」の文字は「大」とも類似しており、大神岳のであった可能性も否定できない。 大山は火山であるが活火山(過去1万年前以降に噴火のあった火山)ではないので、火山活動の記憶により火神岳となったと考えるべきではないだろう。加藤義成氏は古代人が富士山型の山容からの直感した推測とするが(『出雲国風土記参究』)、命名者(集団)が噴火する成層火山を見たり、イメージすることができたかどうか(三瓶山は縄文時代に噴火しているが)。むしろすそ野に広がるクロボク土壌からの推測ではなかろうか。(平石 充) →次回は12月11日(土)の更新です 写真は加工されており、資料的価値ありません。写真としてお楽しみください。 解説は撮影者によるもので、出雲古代史研究会の公式見解ではありません。 解説中の(山川73)は、『出雲国風土記』(沖森卓也・佐藤信・矢嶋泉編 山川出版2005)の登場行数です。 『出雲国風土記』登場地以外も取り上げます。 写真の無断転用はお断りします。
- 出雲国風土記百景(第3景)
第3景 西比田の夕 第3景 西比田の夕(2013年7月23日撮影) 夕暮れの安来市広瀬町西比田。近世の安来阿井往還の宿場町的景観が残る(撮影時点)。 『出雲国風土記』の地理について検討した人はよくご存じと思うが、この地域は飯梨川の最上流域にあたり、近世以降は能義郡だが『風土記』では仁多郡の地域である。現在の生活感覚でも仁多郡家のある仁多町高田への分水嶺越えはさほど急でなく平坦で、距離は安来平野部にでるよりもはるかに近い。 『風土記』を子細に読むと、隣接する郡への交通路が記されていないのは意宇郡―仁多郡だけである。(平石 充) ※毎週土曜日に更新中。 ・写真は加工されており、資料的価値ありません。写真としてお楽しみください。 ・解説は撮影者によるもので、出雲古代史研究会の公式見解ではありません。 ・写真の無断転用はお断りします。
- 日本書紀と出雲観
昨年の2020年は、720年に成立した『#日本書紀(#日本紀)』の編さん1300年めという節目にあたりました。この節目にあわせて、『日本書紀』や神話にかかわる本が数多くだされています。今回、ご紹介する本も、1300年もの間に語り継がれた『日本書紀』と「出雲」のイメージの移り変わりを各分野の方がまとめあげた一冊です。 島根県古代文化センター 編 『日本書紀と出雲観』島根県古代文化センター研究論集26 ハーベスト出版、2021年、本体2000円 →電子ブック立ち読みページ 今の私たちが思い描く出雲の「縁結び」「神在月」「ぜんざい」などは、主に観光キャンペーンにより広まったイメージです。神話も今までの本・テレビに加えて、コミック・アニメ・ゲーム・YouTubeなどをつうじた新しい語りも次々とうまれています。語りとイメージは、今までもこれからも繰り返し繰り返しつくられていくことでしょう。 《参 考》 大日方克己「本居宣長・小篠敏ネットワークのなかの『出雲風土記抄』(『社会文化論集』14、2018年3月、島根大学法文学部紀要社会文化学科) 高橋周「近世出雲における『出雲国風土記』の写本とその系譜」(『古代文化研究』26、2018年3月、島根県古代文化センター) 島根県古代文化センター『解説 出雲国風土記』今井出版、2014年3月、定価1852円