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「」に対する検索結果が683件見つかりました

  • 出雲国風土記百景(第12景)

    【戸江剗 とのえのせき】 (2011年ごろ撮影か) 島根郡301に、戸江剗(せき)がみえる。『風土記』では剗の記述は各郡の郡末の隣郡までへの道路記載に見えるのであるが、ここのみ、海浜部の記述のなかに剗がある。 戸江剗。郡家正東廿里一百八十歩なり。 島にあらず。陸地の浜なり。伯耆郡内の夜見島に相向かう間なり。 郡家からの里程が書かれるのも異例な記述で、続く303粟江崎に渡の記述もあることから、この剗を経由して伯耆国から出雲国に入る官道があったと考えられる。 さて、写真は境港市の外江(とのえ)港からのもので、対岸の山並み右端、福島造船のドックの大型建物のあるあたりが、剗の所在地とされる。 『風土記』に見える剗のうち、固有名詞を持つのは、伯耆国堺の手間剗とこの剗だけであるが、いずれ遺称地名は伯耆側にある。一方、著名な三関などは畿内より遠くにある側の国が管理している。固有名詞を有することから、これらの剗は出雲国側が管理していると見られるが(石見国堺の関には名称が記されておらず、石見国の管理か)、なぜ伯耆国側の地名を有しているのかは、問題の一つである。 ※毎週土曜日に更新中。 ・写真は加工されており、資料的価値ありません。写真としてお楽しみください。 ・本文中のアラビア数字は沖森卓也・佐藤信・矢嶋泉編『風土記』山川出版の行数です。 ・解説は撮影者によるもので、出雲古代史研究会の公式見解ではありません。 ・写真の無断転用はお断りします。

  • 出雲国風土記百景(第15景)

    【枕木山華蔵寺と杉井霊泉】 本庄から見た枕木山(島根郡255大倉山、右側の山 2017年8月1日撮影) 枕木山華蔵寺の杉井霊泉(2017年9月5日撮影) 前々回第13景で安来市清水寺参道の湧水を紹介した際に、同じように岩から水がわき出る不思議な光景の事例があるとして、枕木山華蔵寺を挙げたが、その場所である。 現在の駐車場から歩く参道とは別に、本庄から上ってくる本来の参道の途中にある。手前は橋となっており、湧水はそこを下り落ちている。これも、枕木山に参詣した際には是非立ち寄ってほしい。 この湧水であるが、『風土記』島根郡263にみえる長見川(現長海川)の水源地の一つである(下地図)。このことを指摘したのは服部旦氏で、早く水源と枕木山との関係や鰐淵寺との類似についても述べているが、卓見であろう。 また、寺伝ではこの水が亀山法皇の病を治したとされるが、類似の伝承が鰐淵寺や『忌部総社神宮寺縁起』に見える。 華蔵寺の開基が、桓武朝の智元上人によるとされる点もあわせ、『風土記』記載の河川の水源地が信仰の対象となる過程は、いろいろと検討の余地がありそうだ。 参考文献 服部旦1990「『出雲国風土記』長見川と大鳥川」『大妻女子大学文学部紀要』22 ※毎週土曜日に更新中。 ・写真は加工されており、資料的価値ありません。写真としてお楽しみください。 ・本文中のアラビア数字は沖森卓也・佐藤信・矢嶋泉編『風土記』山川出版の行数です。 ・解説は撮影者によるもので、出雲古代史研究会の公式見解ではありません。 ・写真の無断転用はお断りします。

  • 出雲国風土記百景(第16景)

    【弁慶の立石】 写真1(2022年3月20日撮影) 写真2 前回紹介した、長海川の水源、杉井霊泉とは別に、現在の華蔵寺庫裏の下あたりにある水源地である(前回地図参照)。 華蔵寺の奥の院とされ、かつて「滝の観音堂」「弥勒の窟」があり、現在は「弁慶の立石」として知られている。近年看板が設置され、歩道も整備されているている。 ※庫裏のあたりから直接降りる道もあるが、第一展望台からは誘導看板がついている。 見ての通り、巨岩の脇(写真1左)から水がわき出でている(写真2)。この流れは、枕木山に至る道路の途中にあるホテルの廃墟の脇あたりに流下しており、このあたりで道路をぬらしているのを見たことのある人も多いだろう。 訪れた前日は大雨であったが、この大岩の南側には石の露出した渓谷があり、そこを一気に水が流れ落ちていた。 全く同じ光景が、楯縫郡の神名樋(カンナビ)山(楯縫473)とされる大船山の長ナメラと呼ばれる場所にも見られる(写真3)。 写真3 出雲市大船山の長ナメラ(2016年2月16日撮影) 繰り返しになるが、出雲における霊山のあり方を考えさせる事例である。 さて、弁慶の立石はこの大岩ではなく、その脇にある高さ1.5mくらいの立柱状の石であるが、これについては来週他の立石と併せて紹介したい。         (平石 充) 参考文献 服部旦1990「『出雲国風土記』長見川と大鳥川」『大妻女子大学文学部紀要』22 ※毎週土曜日に更新中。 ・写真は加工されており、資料的価値ありません。写真としてお楽しみください。 ・本文中のアラビア数字は沖森卓也・佐藤信・矢嶋泉編『風土記』山川出版の行数です。 ・解説は撮影者によるもので、出雲古代史研究会の公式見解ではありません。 ・写真の無断転用はお断りします。

  • 公開シンポ「ジェンダー平等をいかに基礎づけるか」

    #人文社会科学系学協会における男女共同参画推進連絡会(Gender Equality Association for Humanities and Social Sciences | #GEAHSS | 略称:#ギース)は、人文社会学系の女性・若手研究者への支援と #人文社会学 の発展をめざす会です。このたび次の公開シンポジウムをひらくことになりました。年度末のご多用の折かと存じますが、希望する誰もが研究できるよう、ご関心がある方はご参加のほどなにとぞよろしくお願い申し上げます。 →GEAHSS(ギース)について →加盟学協会 GEAHSS 公開シンポジウム ジェンダー平等をいかに基礎づけるか 異分野間対話 日 時:2021年3月27日(日)13:30~17:00 参 加:オンライン/無料/事前申込み/定員500名 開催日に誤りがございました。関係者の皆さまに謹んでお詫びを申し上げるとともに訂正いたします。 プログラム 《参 考》 日本歴史学協会 > 若手研究者問題 日本学術会議 > 若手アカデミー " Recommendation on Science and Scientific Researchers ” 13 November 2017 | [仮訳]科学及び科学研究者に関する勧告(採択年:2017年 第39回ユネスコ総会/1974年 採択の科学研究者の地位に関する勧告の改訂版)

  • 歴研大会準備報告会 2022-03

    【オンライン】#歴史学研究会(#東京)は、日本最大手の学会の一つです。毎年5月に大会をひらいています。このたび次のとおり大会の準備報告がはじまることになりました。年度末のご多用の折ですが、ふるってのご参加をなにとぞよろしくお願いいたします。 →歴史学研究会について →会誌『歴史学研究』 歴史学研究会 日本古代史部会 第2回 大会準備報告会 日 時:2022年3月27日(土)14:00~17:45(入室13:45~) 参 加:無料/事前申込み[3/25 金まで]/先着100名 報 告:①有富 純也 「日本古代のオホヤケと地域社会」 ②佐々田悠 「古代中世移行期の祭祀と地方支配」 その他:リモート飲み会あります

  • 公開シンポ「今こそアクションを!人文社会科学からの発信」

    #人文社会科学系学協会における男女共同参画推進連絡会(Gender Equality Association for Humanities and Social Sciences | #GEAHSS | 略称:#ギース)は、人文社会学系の女性・若手研究者への支援と、#日本学術会議 と連携しつつ #人文社会学 の発展をめざす会です。このたび次の公開シンポジウムをひらくことになりました。年度末のご多用の折かと存じますが、希望する誰もが研究できるよう、ご関心がある方はご参加のほどなにとぞよろしくお願い申し上げます。 →GEAHSS(ギース)について →加盟学協会 GEAHSS 公開シンポジウム 今こそアクションを!人文社会科学からの発信 日 時:2021年3月28日(日)13:30~17:00 参 加:オンライン/無料/事前申込み/定員500名 プログラム 総合司会・開会挨拶:伊藤公雄(ギース幹事・日本社会学会) 13:30~13:40 来賓   挨拶 林 伴子(内閣府男女共同参画局長) 幹事学協会挨拶 坂上貴之(日本心理学会理事長) 13:40~14:40 第一部 基調講演 「ジェンダー・バイアス研究の最前線」 講師:森永康子(広島大学大学院・日本心理学会) 司会:滑田明暢(ギース幹事・日本心理学会) 14:40~16:55 第二部 パネルディスカッション 「グッド・プラクティス基本構想の構築に向けて」 コーディネーター:吉原雅子(ギース副委員長・日本哲学会) 性差別やセクハラ防止の取り組み(日本教育心理学会・高橋惠子) 学問分野におけるジェンダー主流化への取り組み(日本スポーツとジェンダー学会・來田享子) 研究プロジェクトや学会活動への若手・女性の参加促進の工夫(日本文化人類学会・椎野若菜) アンケート結果から:学協会のグッド・プラクティスと今後の課題(ギース幹事・日本哲学会・小島優子) 指定討論:和泉ちえ(日本西洋古典学会)・後藤弘子(ジェンダー法学会) 全体討論 《参 考》 日本歴史学協会 > 若手研究者問題 日本学術会議 > 若手アカデミー " Recommendation on Science and Scientific Researchers ” 13 November 2017 | [仮訳]科学及び科学研究者に関する勧告(採択年:2017年 第39回ユネスコ総会/1974年 採択の科学研究者の地位に関する勧告の改訂版)

  • 出雲国風土記百景(第14景)

    【三穂之埼】 (2021年10月23日撮影) 写真は鳥取県大山町平(たいら)付近から、北を向いて美保湾越しに美保関を写したもの。この時は雨雲の切れ目に一瞬だけ光が当たる条件だった。写真の左(西)から右(東側)に、長く伸びた島根半島が見える。 さて、『風土記』の冒頭、3行目には「東(西脱か)一百卅七里十九歩」の記載と南北の記載がある。これは出雲の国の東西の長さを示すものと考えられているが、巻末にある道路の記載(954~990)の数値とは一致しない。いわゆる駅路の東の伯耆国境~西の石見国境の合計とは近い数値になる。 ここで問題となるのは、駅路の伯耆・出雲国境よりはるかに東にある、美保関である。 写真で見ればわかるように、美保関が出雲の東端であることは、だれでも認識できたはずである。 東西の推定値は駅路延長に近いわけであるが、これは国と国を結ぶ最短の経路に当たる。 以上のことを念頭に置けば、『風土記』冒頭の東西南北は、最大幅を記しているのではなく、国内を通り抜ける際の最短経路を示している可能性もあるのではないか。 (平石 充) ※毎週土曜日に更新中。 ・写真は加工されており、資料的価値ありません。写真としてお楽しみください。 ・本文中のアラビア数字は沖森卓也・佐藤信・矢嶋泉編『風土記』山川出版の行数です。 ・解説は撮影者によるもので、出雲古代史研究会の公式見解ではありません。 ・写真の無断転用はお断りします。

  • 企画展「出雲と都を結ぶ道」

    古代の日本は、各地方の国府(≒県庁)と都をむすぶ、まっすぐで広い道(駅路)をはりめぐらしました。近年、山陰(鳥取県・島根県)では交通(古代山陰道)にかかわる遺跡が相次いでみつかっているところです。これをうけて #島根県立古代出雲歴史博物館(#島根県出雲市)は、次のとおり交通の企画展をひらくことになりました。 →新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のお願い 企画展 出雲と都を結ぶ道-古代山陰道- 期 間:2022年3月18日(金)~5月15日(日)休館日4/19(火) 時 間:09:00~18:00(入館は17:30まで) 会 場:島根県立古代出雲歴史博物館 特別展示室(島根県出雲市大社町杵築東99-4) →交通アクセスのページ 入館料:WEB 限定チケット(前売券)あります[2022/05/15 日まで] 関連講座(会場+オンライン) 《参 考》 [近刊]大日方克己『古代山陰と東アジア』同成社、2022年4月10日予定、本体7000円 近江俊秀『古代日本の情報戦略』朝日選書、2016年、税込み1760円 市 大樹「天平期節度使体制下の文書送達」(『島根史学会会報』56、2018年7月、島根史学会)

  • 創刊)文明動態学-岡山大学

    #岡山大学(#岡山県岡山市)は、このたび電子ジャーナル『#文明動態学』を刊行しました。第1巻では出雲古代史研究会の会員による古代の人口学と古墳の比較文化論もおさめられています。ぜひご覧くださいませ。 →岡山大学 文明動態学研究所について 岡山大学 文明動態学研究所 電子ジャーナル『文明動態学』1巻、2022年3月 今津勝紀(出雲古代史研究会の会員です) 「人口動態よりみた日本の古代」 青山和夫/松木武彦 「古墳文化とマヤ文明-比較考古学研究事始-」 後藤明 「青山・松木論文へのコメント」 《参 考》 今津勝紀『戸籍が語る古代の家族』吉川弘文館、2019年、1700円 田中禎昭「古代戸籍研究の方法と課題」(『歴史学研究会』1020、2022年3月、歴史学研究会)

  • 出雲国風土記-地図・写本編-

    『#出雲国風土記』は日本初の地理書です。風土記は古代国家の成立をうけて8世紀に編さんされました。「#古代出雲」を考えるうえで欠かせない史料の一つといえましょう。このたび『出雲国風土記』の史料本につづき、新しい注釈書もでることになりました。ご関心がある方は史料本とあわせてぜひご覧下さいませ。 島根県古代文化センター 編 『出雲国風土記-地図・写本編-』 八木書店、2022年3月31日、本体8000円 《参 考》 島根県古代文化センター『解説 出雲国風土記』今井出版、2014年3月、定価1852円 島根県古代文化センター『出雲風土記鈔 影印本』ハーベスト出版、2021年、本体1500円

  • 全国史料ネット研究交流集会8

    【オンライン】1995年の阪神淡路大震災をうけ、歴史学会を中心に大震災で被災した歴史資料の保全を行う #史料ネット(歴史資料保全情報ネットワーク→歴史資料ネットワーク)が開設されました。 →史料ネットつにいて その後、主に都道府県単位で歴史資料を保全する史料ネットがつくられていきます。山陰でも2000年の鳥取県西部地震をきっかけに #山陰歴史資料ネットワーク(#山陰史料ネット)が設立されました。山陰史料ネットは、2016年の鳥取県中部地震、2020年の島根県西部豪雨水害などの災害時にも大きな役割をはたしています。 →山陰歴史資料ネットワークFacebookページ このたび、次のとおり全国の史料ネットが集まる研究交流会を #島根県松江市 でひらくことになりました。今回はCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染拡大によりオンラインです。年度末のご多用の折かと存じますが、史料ネット、特に #山陰 での活動を知ることができるまたとない機会ですので、ぜひご参加くださいませ。 オンライン 第8回 全国史料ネット研究交流集会 山陰 日 時:2022年2月19日(土)13:30~17:00 2022年2月19日(日)09:00~12:00 参 加:無料/事前申込み/定員300名

  • 公開シンポジウム「世界の高大接続の現状と課題」

    #日本学術会議 は、日本の科学者をまとめ、内外に代表する機関です。 このたび、世界の高大接続についての公開シンポジウムをひらくことになりました。ご多用の折かと存じますが、どなたでも参加できますので、なにとぞよろしくお願いいたします。 →日本学術会議について →高大連携歴史教育研究会 日本学術会議 公開シンポジウム 世界の高大接続の現状と課題 日 時:2022年3月12日(土)14:30〜17:00 参 加:無料/オンライン/事前申込み/先着300名 報 告

  • 重要)出雲国風土記百景休載のおしらせ

    いつも #平石充 による会員コラム「#出雲国風土記百景」をご覧くださり、誠にありがとうございます。 皆さまに残念なお知らせです。毎週土曜日に更新している、「出雲国風土記百景」ですが、次の更新の2022年2月19日(土)は、筆者の諸般の事情により休載いたします。更新を楽しみにされている読者の皆さまには大変、申し訳ございません。連載再開をお待ちいただければ幸いです。 引き続き、「出雲国風土記百景」をなにとぞよろしくお願い申し上げます。

  • 出雲国風土記百景(第11景)

    【秋鹿郡の海岸】 (2021年8月29日撮影) 島根半島の松江市西部に当たる秋鹿郡は4郷からなる郡であるが、恵曇(えとも)郷をのぞく3郷は宍道湖側にある。 大海(日本海)沿岸の記述も恵曇浜の西は「楯縫郡の堺の自毛崎までの間は浜壁が険しく、往来する船を停泊させる場所がない(429)」とされ、島のみ記載されている。 確かにこの海岸は大変急峻で、ごく近年になるまで、恵曇から西に行く道路は存在していなかった。 ただし、島根半島東部の島根郡の海岸とは異なり、入り組んだ海岸がないため、恵曇漁港からは自毛崎だけでなく、秋鹿町北側の海岸はほぼ見渡すことができる(写真は秋鹿町芦尾の北秋鹿港)。 上述の島は海藻(ワカメ)の採取地とされるが、恵曇浜の管理下にあったのではないだろうか。 ※毎週土曜日に更新中。 [お知らせ:次回2/19 土 更新] 筆者の都合により次回の更新はお休みといたします。楽しみにされていた皆さま誠に申し訳ございません。 ・写真は加工されており、資料的価値ありません。写真としてお楽しみください。 ・本文中のアラビア数字は沖森卓也・佐藤信・矢嶋泉編『風土記』山川出版の行数です。 ・解説は撮影者によるもので、出雲古代史研究会の公式見解ではありません。 ・写真の無断転用はお断りします。

  • 大阪歴史学会 古代史部会 例会2022-02

    #大阪歴史学会(#大阪)は、日本最大手の学会の一つです。このたび次のとおり例会をひらくことになりました。年度末のご多用の折かと存じますが、皆さまふるってのご参加をなにとぞよろしくお願いいたします。 →大阪歴史学会について →会誌『ヒストリア』 大阪歴史学会 日本古代史部会 2022年2月例会 日 時:2022年2月25日(金)18:30~21:00 参 加:無料/事前申込み[2/24 木まで] 報 告:牧野 千里 「仮)平安前期の私的武力について」

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