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古代出雲を学ぶ~おススメ書籍紹介(7)~

委員 吉松大志


みなさんこんにちは。出雲古代史研究会委員の吉松です。

出雲の古代史をさまざまな角度から学べる本をおススメするブログ

今回は風土記巡りにピッタリの1冊をご紹介します。


荻原千鶴全訳注

(講談社学術文庫、1999年、講談社、A6判、386頁、1,260円(税別))

 

 本連載の第1回目で『出雲国風土記』の注釈書を取り上げましたが、あらゆる情報を網羅しているがために持ち運ぶのには不向きです。そこで今回は、風土記の景観が今に残る出雲を巡る際のお供にぴったりな、ポケットサイズの風土記の注釈書をご紹介します。それが講談社学術文庫の『出雲国風土記』です。


 著者の荻原千鶴氏は上代文学研究の第一人者で、出雲国風土記に関する著作も多数発表されています。本書は、基本的な語句解説や地名比定に加え、現代語訳が掲載されているところが画期的で、古文・漢文が苦手な方でも、風土記の内容を容易に理解できます。


 さらに、風土記の原文や読み下し文も付いているので、1300年前の風土記の文章に浸りたいハイアマチュアの方も満足できる万能の書です。文庫本サイズなのでポケットやカバンに入れてどこでも持ち歩けますし、値段も手頃です。この秋は風土記を片手に、いにしえの世界が広がる出雲に出かけてみてはいかがでしょうか。


→次回は11月末更新予定。


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