委員 吉松大志
みなさんこんにちは。出雲古代史研究会委員の吉松です。
出雲の古代史をさまざまな角度から学べる本をおススメするブログ
今回は出雲古代史研究を支えてきた大家の本をご紹介します。
関和彦著
(2012年、今井出版、A5判、190頁、1714円(税別))
言わずと知れた出雲古代史研究の第一人者、関和彦氏の一般向け書籍です。古代出雲を中心に、古代びとの心象風景を『関和彦節』とも言うべき独自の表現を使いながら描いていきます。歴史学だけでなく、民俗学や国語学などの手法も用いながら、神社や古代遺跡、神話の伝承地などを訪ね歩いています。
多くの風景写真と叙情たっぷりの文章でとても読みやすく、私たちを神々の世界に誘います。本書は、古代歴史文化に関する優れた書籍として、第1回古代歴史文化賞のしまね賞も受賞しています。
関氏は長年、本研究会の代表を務めてこられましたが、惜しくも2019年 3月にこの世を去りました。東京在住ながら毎週のように出雲に通い精力的に現地調査を行い、古代びとの生き様にさまざまな角度から迫る唯一無二の研究手法は、永遠に受け継がれていくものでしょう。
→次回は9月末更新予定。