このごろ研究のガイド本がたくさんでるようになりました。この本もその一つです。
宮内泰介/上田昌文『実践 自分で調べる技術』#岩波新書、2020年、本体880円
岩波書店より「ロングセラー『自分で調べる技術』に科学的な視点を加えて新たに書き下ろす。「知的生産の技術」への一歩」
学ぶ=暗記ではありません。そして学びは職業研究者(大学教員・研究所職員)だけのものでもありません。この世界は不思議でみちあふれています。人間とそのとりまく世界を知りたい、という気持ちこそが大切であり、学ぶことのはじまりなのです。情報社会の今は調べる=情報を探す、まとめる=情報の創造・発信ともいいかえられます。
私たちがみつけた「お宝」をよりみがくコツは二つあります。
①テンプレート(科学的な手順)を使うこと
②情報の検証=#批判的思考(#史料批判)をおこなうこと
①②のコツは、自分以外の方も納得できる情報をつくるための技術です。特に②の情報の検証とは、関係するデーターをすべて集め、いつ、だれが、どういう目的で情報を発信したのか、などを調べたり、比較したりすることです。事実関係も整理できます。これはあらゆる場面で応用がきくでしょう。私たちの生きる力をもみがくことにもなるでしょう。
この本を手にとって、不思議の海へご一緒にこぎだしませんか?