#日本学術会議 は、すべての分野(#人文学 ・ #社会科学 ・ #自然科学)の科学者の意見をまとめ、まとめた意見を内外に発信する日本を代表する機関です。日本学術会議は、#内閣総理大臣 の管轄に入るものの、政府から独立して職務をおこない、政府に勧告する権限ももっています。
→日本学術会議に関するQ&A(2020.11.26 作成)
昨年の2020年に、日本学術会議の前会長が、次の第25期(2020 | 令和2/10/01~2023 | 令和/09)の新たな会員105名を内閣総理大臣(菅義偉さん)に推薦しました。ところが内閣総理大臣は、この推薦された105名のうち、候補者6名を会員に任命しないという、前例のないことをつづけています。任命されなかった6名は下のとおりです。
芦名定道・京都大学大学院教授 (宗教学)
宇野重規・東京大学教授 (政治学)
小澤隆一・東京慈恵会医科大学教授(憲法学)
加藤陽子・東京大学大学院教授 (歴史学)
松宮孝明・立命館大学大学院教授 (刑 法)
岡田正則・早稲田大学教授 (行政法)
6名の研究分野には自然科学がなく、うち1名は歴史学(近代史)です。なかには政府が提出した法案(共謀罪など)に反対した方もいました。内閣総理大臣は、6名を任命しない理由をいまだにはっきり説明していません(2021年2月20日 現在)。科学とは第三者がみても納得できる最大公約数の仮説です。その機関の会員を任命しないのであれば、法など第三者がみても納得できる理由が必要でしょう。
→[追加]人文社会系学協会連合連絡会 編『私たちは学術会議の任命拒否問題に抗議する』論創社、2021年2月5日、本体1600円
私たちはなぜ科学(知)が必要なのでしょうか?例えば、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のワクチン開発では、全世界の研究者がデータを交換しあい、一致団結したからこそ、通常は約ニ年かかるところ、約一年とかつてないスピードで接種にいたりました。気候変動も地球の課題です。一つの国では対応できません。知(科学)はみなのものであり、人と地球のバランスがとれた、よりよい未来をつくるためにあるのです。
日本学術会議も、知はみなのものという考えから、次の学術フォーラムをひらくことになりました。無料、どなたでも参加できます。年度末のご多用の折ですが、世界の知と日本学術会議を実際に知ることができます。ご都合がつきそうな方はぜひご参加くださいませ。
学術フォーラム
日 時:2021年2月27日(土)14:00~17:00
参 加:無料/オンライン/どなたでも/参加申込み[2/27 土 当日OK]
プログラム
14:00~14:10 開会挨拶
14:10~14:30 基調講演 「日本学術会議の現状と展望」
梶田 隆章(日本学術会議会長/東京大学 教授)
14:30~15:00 講 演 「ナショナルアカデミーの役割-独立性と助言機能-」
Professor Daya Reddy(国際学術会議<ISC>・会長)
Sir Adrian Smith (英国王立協会<the Royal Society>・会長)
武田 洋幸 (日本学術会議第二部部長/東京大学 教授)
15:00~15:50 講 演 「ナショナルアカデミーへの期待と要望」
須藤 亮 (産業競争力懇談会専務理事/株式会社東芝・特別嘱託)「科学技術開発の考え方と学術会議への期待-産業界(COCN)から-」
篠原 弘道(NTT取締役会長)「日本学術会議への期待」
門田 守人(日本医学会連合 会長/大阪大学 名誉教授)「日本医学会119年の歩みと学術団体の社会的責務」
隠岐さや香(日本学術会議連携会員/名古屋大学 教授)「歴史からみたアカデミー」
平田オリザ(日本学術会議第一部会員/四国学院大学 教授/劇作家)「シンパシーからエンパシーへ」
16:00~17:00 パネル討論「ナショナルアカデミーと未来」
岩崎 渉 (日本学術会議連携会員 若手アカデミー代表/東京大学・准教授)
松中 学 (日本学術会議連携会員 若手アカデミー幹事/名古屋大学・教授)
寺田佐恵子(日本学術会議特任連携会員 若手アカデミー/東京大学 日本学術振興会特別研究員)
梶田 隆章 (日本学術会議会長)
望月 眞弓 (日本学術会議副会長/慶應義塾大学 特任教授)
菱田 公一(日本学術会議副会長/明治大学 特任教授)
橋本 伸也(日本学術会議会員第一部部長/関西学院大学 教授)